
クリニックブログでは、歯に関する情報や症例、当院の取り組みなどを紹介しています。
毎週水曜日の週1ペースでのんびりと更新しています。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「ブラッシング」について、お話をしたいと思います。
本日は、毎日のブラッシングについて、お話しますね。
歯周病や虫歯の原因は、プラークと呼ばれる細菌の塊です。
プラークは細菌が出す分泌物であるフィルムに覆われて、歯面に強固に付着するバイオフィルムの一種です。
こバイオフィルムは、歯ブラシの毛先が当たらないと取り除くことはできません。
プラークを放置すると歯石に変わり、ブラッシングでは取り除くことができなくなります。
歯石になってしまった場合は、歯医者さんで専門の器具を使ったプロのクリーニングを受けることで除去できます。
毎日の正しいブラッシングがとても大切になってくることが分かりますね。
ブラッシングをする際は、毛先を歯面や歯と歯ぐきの間にきちんと当たっていることを意識なさるとよいでしょう。
力加減も重要で、毛先が広がらないくらいの軽い力で行うようになさってください。
歯ブラシを強く押し当ててしまうと、毛先が開いて上手に磨けないだけでなく、エナメル質を傷つけて知覚過敏の原因となってしまうこともあります。
ブラッシングは小刻みに動かして、1~2本ずつ丁寧に磨いてください。
前歯の内側は、歯ブラシを立て、植毛部のつま先やかかとの部分を当てて、上下に細かく動かすと良いでしょう。
奥歯の内側は、歯面や歯と歯ぐきの境目に毛先を当てて細かく前後に動かします。
奥歯周辺は狭くて歯ブラシを当てにくいため、どうしてもプラークが残りやすく、丁寧なブラッシングを心がけたい箇所ですね。
歯間ブラシやフロス、マウスウォッシュなどの併用もおすすめです。
とはいえ、忙しさや体調不良などで、十分なブラッシングができない場合も少なくありません。
大変なときは、無理のない範囲でできることを続けるようになさってください。
歯ブラシが嫌いな小さなお子さんをお持ちの場合、ジュースやチョコレートの後にお茶やお水を飲ませるだけでも、違ってきます。
しばらく歯医者さんを受診なさっていない場合は、かかりつけの歯医者さんへ一度検診にいかれてはいかがでしょうか。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「お子さんのフッ素塗布」について、お話をしたいと思います。
フッ素塗布とは、むし歯を予防するために歯医者さんで高濃度のフッ素を歯の表面に塗る処置のことです。
フッ素には歯を修復する再石灰化を促す効果のほかに、歯質を強化する効果、むし歯菌を抑制する効果があり、むし歯予防に欠かせない処置のひとつです。
ミネラル成分の再石灰化とは、歯の表面から失われたカルシウムなどのミネラルが再び取り込まれることで、歯を修復する作用のことです。
フッ素は再石灰化を促進するため、初期むし歯の小さなダメージを修復できます。ごく初期のむし歯であれば自然治癒も望めるでしょう。
歯の表面のエナメル質はハイドロキシアパタイトと呼ばれる成分でできていて、むし歯菌の出す酸に溶けやすい特徴があます。
高濃度のフッ素を塗布することで、歯の表面のハイドロキシアパタイトとフッ素が結合し、フルオロアパタイトとなって歯の表面が強化されます。
むし歯の主な原因菌であるミュータンス菌は、フッ素を取り込むと酸を放出する能力が低下し、酸による歯の溶解を抑えることができます。
生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、むし歯のリスクが高いため、定期的に歯医者さんで高濃度なフッ素を塗布することで、乳幼児のむし歯予防に高い効果を期待できますね。
また、歯医者さんでの定期健診でお口の中の状態も都度確認するため、むし歯の早期発見にもつながります。
フッ素はミネラルの一種で、魚介類や茶葉など、普段口にする食材などに含まれる成分なので、歯が生え始めたばかりの赤ちゃんでも安心して受けることができますよ。
最近では、フッ素配合歯磨き剤や洗口液など、フッ素の入った市販の商品もよく見かけるようになりました。
市販の歯磨き粉はフッ素濃度が1,000 ppm前後であるのに対し、歯科医院で使用されるフッ素の濃度は約9,000 ppm前後です。
市販のフッ素入り歯磨き粉は、歯医者さんのフッ素ほど濃度が高くありませんが毎日のケアに取り入れるのは良いと思います。
定期的に歯科医院でフッ素塗布をし、ご自宅での毎日のケアでフッ素の入った市販のハミガキ粉などを併用なさるとより効果的です。
フッ素塗布の施術の流れを説明しますね。
フッ素塗布の施術は2~5分程度で終わりますが、その後フッ素が浸透するまで待ちます。
フッ素の塗布後は1時間程度、飲食を控えて頂きます。
お子さん用のフッ素はフルーツ味などが多く、当院ではりんご味やレモン味を用意しています。
お子さんの乳歯が生え始めたら、一度、かかりつけの歯医者さんを受診してみてはいかがでしょうか。