妊娠初期を含めた全期間を通じて、歯科医院で撮影するレントゲン写真は安全と考えて差し支えありません。
歯科医院で撮影するレントゲン写真の放射線量は極めて低いうえに、撮影する部位も腹部ではなく歯であり、しかも腹部は鉛の入ったエプロンで守られているからです。
奇形や精神発達遅延が現れるほどの放射線量を受けるには、歯のレントゲン写真を数千回、防護エプロンなしで一度に撮影しなければなりません。
ただし、妊娠に気付いたらレントゲン写真の撮影は最低限にとどめるべきなので、医師やスタッフまでお知らせください。
関連ページ;FAQ:歯医者さんで撮るレントゲンって安全なの?
つわりで歯が磨けないときには無理をせず、食後すぐにうがいをして食べかすを取り除くなど出来ることから始めましょう。
女性ホルモンの変化により、つわりにより歯が磨けないことや食事を小分けにするなどお口の中が汚れがちになることがあります。
唾液の量が減ったり、口の中が酸性になりやすいことなど妊娠による変化から、虫歯、歯周病や知覚過敏になりやすくなります。
つわりで歯が磨けないときには無理をせず、食後すぐにうがいをして食べかすを取り除くなど出来ることから始めましょう。
歯を食後すぐに磨くことにこだわらず、体調のよいときに磨くように心がけましょう。
歯肉の炎症については、口の中を清潔に保つことが何よりも大切になります。
つわりが治まってから、歯ブラシでは取れない硬くなった汚れをお掃除するために歯科を受診してはいかがでしょうか。
ただ、痛みや腫れを伴う際には、早めに歯科を受診しましょう。
乳歯は妊娠中に作られます。
「歯」は、歯のもとになる芽(歯胚)ができそこにカルシウムやリンなどの無機質が沈着し、硬く成熟し(石灰化)、生える準備をはじめます。
乳歯の歯胚は、妊娠7週目からでき始め、妊娠4カ月頃から石灰化が始まります。
お誕生までに乳歯が生える準備はできています。永久歯の歯胚は妊娠4~5カ月頃からでき始め、お誕生頃から石灰化が始まります。
丈夫な歯をつくるためにはカルシウムやリン、タンパク質、ビタミンA・C・Dなどの栄養素を含む食品をバランス良くとることが大切です。
カルシウムとリンは歯の石灰化のために、タンパク質は歯の基礎となり、ビタミンAは歯の表面のエナメル質の形成に、ビタミンCは象牙質の形成に、ビタミンDはカルシウムの代謝や石灰化に影響します。
お母さんの栄養は、お母さん自身の健康を保つと同時に赤ちゃんの歯の正しい発育を促すためものです。
妊娠したら、大切なお子さんとご自身の歯と口の健康のために妊婦健診や歯科を受診しましょう。
妊娠前にむし歯の治療や親知らずを抜くなど出来ることは早めにおこないましょう。
歯の治療の中には期間がかかるものもあります。
また、妊娠期の体調変化やお母さんの体と生まれてくる赤ちゃんへの影響、精神的な負担を考えると、妊娠時や出産後の授乳・育児の期間に歯科治療を受けなくてすむように事前に健診や治療を受けるようにしましよう。
また、むし歯や歯周病を予防するためには、口の中を清潔に保つことが大切です。
自分にあった歯の磨き方の指導を受け、歯磨きの習慣を身につけるようにしていきましょう。
現在では、歯周病と早産や低体重児出産との間に関連があるとの報告もあります。
これを機会に、一度歯科で健診を受けてはいかがでしょうか。
『マイナス1才からのむし歯予防』のページも併せてお読みください。
妊娠中の場合は、必ずお伝えください。
当院では、妊娠周期や体調を考慮した治療計画をご提案いたします。
マタニティ歯科のページがございますので、そちらもご確認くさい。