
クリニックブログでは、歯に関する情報や症例、当院の取り組みなどを紹介しています。
毎週水曜日の週1ペースでのんびりと更新しています。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「更年期と口腔環境」について、お話しますね。
更年期でホルモンバランスが崩れると、唾液の量が減少しやすくなります。
唾液には、口内の保湿や殺菌作用などさまざまな役割があり、唾液が減ることで歯周病やドライマウス、むし歯のリスクが高くなります。
とくに歯周病は、血液を介して全身に悪影響を及ぼすため、しっかりと予防したいものです。
歯周病の主な原因は、歯磨きで取り除けなかった細菌のかたまりです。
これが歯と歯肉の境目にたまると炎症が起き、悪化すると、歯の根を支えている歯槽骨が溶けて、歯が抜けてしまいます。
また、糖尿病や動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞などのさまざまな病気リスクが上がってしまいます。
歯周病の初期は、歯肉が赤くなり出血しやすくなるものの、痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
しばらく歯医者さんに行っていなかったりお口の中の不調を少しでも感じたら、一度、歯科検診を受けることをおすすめいたします。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「入れ歯のメンテナンスの重要性」について、お話しますね。
国債医療福祉大学大学院教授・竹内孝仁氏の提案で発足した「自立支援歯科学」という学問分野があります。
要介護高齢者を対象に入れ歯の調整と心身の変化(QOL・ADL)との関連性について調査研究が行われています。
実験では、流動食・刻み食だった多くの高齢者が、入れ歯の調整をしたこで固形物(りんご、いなりずし、ようかんなど)を食べられるようになり、前歯で噛む訓練を経て普通食が食べられる状態まで噛む力を取り戻していきました。
それによって、認知症が改善するケースもみられています。
また正しい噛み合わせになったことで身体機能が向上し、それまで車いすだったのが歩行器を使って自分で歩けるようになった人もいたそうです。
“しっかり噛める”ということが、どれほど重要なことなのかがよくわかりますね。