
クリニックブログでは、歯に関する情報や症例、当院の取り組みなどを紹介しています。
毎週水曜日の週1ペースでのんびりと更新しています。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「セルフケアによる予防力の高め方」について、お話をしたいと思います。
簡単なものとしては、定期的に歯ブラシを新しいものに変えることです。
毛先が開いた歯ブラシは、プラークの除去力が大幅に下がってしまいます。
例えば、新品の歯ブラシを使ったプラーク除去率を100%とすると、毛先がかなり開いた歯ブラシでは60%くらいまで低下してしまうというデータがあります。
毛先が開いたり、毛の弾力性がなくなってきたら歯ブラシを交換してはいかがでしょうか。
ブラッシングのこつとしては、毛先を歯の表面にきちんと当てて、軽い力で小さく往復運動するとよいでしょう。
フロスや歯間ブラシなども併用すると、プラークの除去率がUPします。
また、定期的に歯医者さんで歯のクリーニングを行うことで虫歯の早期発見や歯周病予防につながります。
こんにちは、院長の水野です。
今日は、「口腔ケアとメタボリックシンドロームの関係」について、お話をしたいと思います。
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪型肥満をきっかけに動脈硬化のリスクが相乗的に高まっている状態をいいます。
歯周病は歯にこびりついた「プラーク(歯垢)」にすみつく「歯周病菌」の繁殖によって起こる感染症で、歯の周りの歯肉に炎症を起こします。
歯周病が進行すると、歯槽骨が溶けて出血と共に歯がぐらつきはじめ、最期には歯ぐきがブヨブヨになり、噛むと痛みを感じます。
歯周病菌が歯ぐきで生じた炎症物質は、歯ぐきの血管から血流にのって全身に感染し、全身でさまざまな影響を起こすことがわかっています。
メタボリックシンドロームと歯周病の関連性について検討している久山町コホート研究によると、メタボリックシンドロームの5つの診断基準のうち陽性項目が4つ以上の人は、健常者に比べて歯周病のリスクが6.6倍に上昇していることがわかりました。
また歯周病の人はメタボリックシンドロームになりやすく、悪化しやすいこともわかっています。
歯周病とメタボリックシンドロームの関係は基礎・臨床研究の両側面から実証されてきているようです。
初期の歯周病は自覚症状がほとんどありませんから、厄介ですね。
毎日の歯ブラシに加え、定期的に歯医者さんへ行き検診と歯のクリーニングをすることをお勧めします。