8020達成率

こんにちは、院長の水野です。

今日は、「8020達成率」について、お話をしたいと思います。

1989年から始まった8020運動によって、80歳で自分の歯が20本以上残っている人は2人に1人以上となり、むし歯や歯周病で歯を失う人が減っています。

2016年に実施された最新の「歯科疾患実態調査」によると、80歳で自分の歯が20本以上残っている高齢者の割合は51.2%になり、過去最高となりました。

この背景には、1日3回以上の歯を磨く人が増え、多くの人が定期歯科検診を受診するなど、口腔に対する健康意識が高まったことがあげられます。

さらに2000年に国際歯科連盟によって提唱された「ミニマルインタベーション治療」の考え方が浸透し、できるだけ歯質や歯髄の健康な部分を残しながらむし歯を治療することが主流になっていることも、8020運動の達成率に貢献しています。

ところで、高齢者の歯の保存率が高まるなか、日本歯内療法学会が20~50代の勤労世代200人を対象にした調査では、40~50代のミドル世代において「再発むし歯」が多いことがわかりました。

歯の神経を抜いた経験がある人は30代で38%、40代で46%、50代で66%という調査結果が出ていますが、神経を抜いた歯は痛みを感じにくく、むし歯に気づくのが遅れやすくなります。

加齢などでヨダレ(唾液)が減少することも、むし歯を再発しやすくする原因と考えられます。

ミドル世代に限らずですが、日ごろのお口のケアとともに定期的な歯医者さんでの歯のクリーニングや検診をすることもおすすめです。

 

2022年8月25日 | カテゴリー : 予防歯科 | 投稿者 : smile_user