低ホスファターゼ症(HPP)について

こんにちは、院長の水野です。

今日は、低ホスファターゼ症(HPP)についてお話したいと思います。

低ホスファターゼ症(HPP)とは、体内の酵素が不足したり、うまく働かないために起こる遺伝性の疾患です。
様々な症状がありますが、分かりやすいサインの1つに、乳歯がすぐに抜けてしまうという症状があります。

普通、乳歯は6~7才くらいから抜け始めます。
4才以下で、次々に乳歯が抜けてしまうようなら一度歯医者に相談されてはどうでしょうか。
その際、抜けた歯の形も大切なので、抜けた歯を持参してください。

転んだなどのケガや他に気になる口の中の病気がなければ、HPPの可能性も考えて大きな病院を紹介します。
病院では、血液検査や身体の状態、必要に応じて遺伝子検査などを行って病気かどうかの判断を行います。

HPPは酵素を補充する治療が保険適応になりましたし、小児慢性特定疾患として医療費補助などさまざまなサポートが整っています。
乳歯が早期に抜ける症状だけで終わる人もいますが、早期診断をした上で適切な治療をしていくことが大切です。